Hong Kong FinTech Week 2023に
参加してわかった
香港がWeb3「ハブ」になれる理由(前編)

  1. その他

日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)は、2023年10月30日〜11月5日に開催された、Hong Kong FinTech Week 2023(HKFTW2023)に参加した。今回の訪問は、香港特別行政区(HKSAR)の政府機関であり、当協会の団体会員でもある、インベスト香港様(InvestHK)(※1)ならびに、重点企業誘致弁公室様(OASES)(※2)によるスポンサー付きプログラムへのご招待により実現した。

また、Elvandi Japan株式会社様(※3)のご厚意により、HKFTW2023会場内の日本代表団エリアにJCBAとしてのブースも出展した。JCBAとして、外部イベントのブースに出展したのは今回が初めて。

香港滞在中は、ちょうど気温が20度台前半で湿度も低く、毎日快晴で非常に過ごしやすい気候。天候に恵まれる中、一たび会場に入れば、フィンテックの熱気が全身を覆い尽くした。現地の活況を、惜しくも参加できなかった方々にもぜひこの場でお伝えしたい。

Hong Kong FinTech Week 2023

Hong Kong FinTech Week 2023の会場は、香港島内の湾仔(Wan Chai)地区に位置するHong Kong Convention and Exhibition Centre(HKCEC)。高級ホテル、グランドハイアット香港にも直結する巨大な建物内には、のべ3万人以上の参加者が集った。会場内は非常に広く、700以上もの出展が見られ、そのどれもが気合の入ったブースになっており、特にグローバル金融機関のそれはまるで一つの支店なのではと見紛うくらい。

イベント参加前は、「フィンテック」イベントであるから、Web3はおそらく目立たず、マイノリティなのかな、と想像していたものの、意外にも様々なWeb3関連企業が至る所に出展していた。TradFi(伝統的金融)の豪華なブースに負けじと、これらWeb3関連ブースも多くの人々を惹きつけており、「Web3」もフィンテックの一角として認められたのかもしれないと、その業界に身を置く一員として非常に喜ばしく感じた。

会場内には、企業別のブースエリアのほか、各国の代表団がブースを出せるスペースが設けられており、今回Elvandi Japan様の取りまとめによって、JCBAを含む計6社が日本代表団として出展した。日本の他にも、韓国やカナダ、フィリピン、スイスなど計10カ国程度のブースが見られた。

会場内でも数少ない「Association(協会)」による出展とあってか、メインイベントが開催された11月2日〜3日の2日間だけで、100名以上の方々にJCBAのブースまで足を運んでいただいた。そのほとんどが海外の方であり、Web3関連企業からだけでなく、TradFiから訪問をいただくことも多々あり、今後Web3関連ビジネスの検討を始めていること、アジアへの進出を検討する上で、日本を候補先の一つとして見ている金融機関もいらっしゃった。

非常に国際色豊かな訪問客との会話でよくあがった話題としては、日本市場についての質問だった。一部税制などでの更なる規制改革の取り組みが望まれるものの、世界各国と比べ、日本でのWeb3関連規制は明確であり、香港政府と同様に、日本もWeb3の推進を政府の方針として採択していること、また、ユーザーの安心・安全が第一に考えられた国であるということを伝えた。すると、分別管理規制が機能したことでFTX Japanにおいて顧客資産がしっかりと守られたことは、意外にも海外でも広く認知されていることがわかった。規制が非常時にしっかりと機能したことは、本邦業界として誇れることだ。諸外国のプレーヤーからそのように日本が認知されているのだとすれば、あとは「攻め」の姿勢にアクセルを踏むだけだ。

なお、以下には現地にも持参した協会パンフレット(英語)を掲載しておく。協会の活動方針や活動内容、直近の成果、会員(一部)ロゴ、入会プロセス等について記載しており、ぜひ一度ご覧いただきたい。

JCBA パンフレット(英語)(2023年10月版)
https://cryptocurrency-association.org/dl/company2023_en.pdf

次回後編では、HKFTW2023期間中、インベスト香港様ならびにOASES様からご招待いただいたプログラムで伺った内容をご紹介する。OASES様を中心とした香港政府によるWeb3関連企業に対する手厚い支援内容や、香港政府が出資するイノベーション関連施設であるサイバーポート(Cyberport)、同じく香港政府が出資するインキュベーション施設である香港サイエンステクノロジーパーク(HKSTP)への訪問を通して筆者が感じた香港政府の「本気」をご紹介したい。

国を挙げて産業を育成するということはこういうことなのか、と腑に落ちる体験をさせていただいた。今後中国本土や香港への進出・投資を検討されている方はもちろんのこと、Web3業界に身を置く方は必見だ。

 


 
※1 インベスト香港(InvestHK)
香港特別行政区政府の一部局。「企業誘致」を担当する。海外や中国本土企業の「香港への事業進出」を支援している。東京にも事務所を有する。当協会団体会員。
https://www.hketotyo.gov.hk/japan/jp/business/invest/

※2 重点企業誘致弁公室(OASES)
OASESは、Office for Attracting Strategic Enterprisesの略。香港特別行政区政府の一部局。重点産業分野の代表的企業や有望企業を世界各地から誘致し、事業の立ち上げや拡大を促すため、2022年12月に新たに設置された。
https://www.oases.gov.hk/en/index.html

※3 Elvandi Japan株式会社
ELEVANDIは、シンガポール金融管理局(MAS) から独立して設立された非営利会社。シンガポールが世界における金融ハブを目指すという潮流の中、2016年からMASは世界最大のフィンテックイベントであるSFFを主催してきた。2021年、MASのSFF主催チームがスピンオフし、SFFのようなイベントやさまざまなステークホルダーとの協業のためのプラットフォームの運営等を通じて、シンガポールのみならず世界的なフィンテック・エコシステムを形成することを目的としてELEVANDIが設立された。2023年8月にELEVANDIは、日本法人としてエレバンディ・ジャパンを設立し、世界のフィンテック・エコシステムを強化するためのアジアにおける中心的なハブとなることを目指している。
https://www.elevandi.io/

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