職員インタビュー #1
暗号資産、クリプトの制度設計に携わるやりがい

  1. インタビュー

【fileNo.001】 大津良裕 (Yoshihiro Otsu)

目次
1. 入社したきっかけ
2. 具体的な仕事内容
3. 会社の雰囲気や環境
4. 今後の目標
5. 仕事でのやりがい
5. 失敗談やそれを乗り越えた方法

入社したきっかけ

前職は建築設備分野の学術団体の職員でした。もともとの専攻は文学部西洋史専攻と、完全に畑違いの分野ではありましたが、以前から暗号資産、パブリックブロックチェーンについて新しい技術として関心を寄せていました。
転職活動を機に当会のホームページを見てみると、法律面や技術面など多方面の知見から、この分野を形にしていこうと、専門家の方々が深い議論を行っている印象を受け、刺激的な環境だと思い2020年に中途採用で入職しました。

この分野は奥深いので、前職のアカデミックな視点や、貨幣の歴史など、思いもよらぬところに取っ掛かりがあるのが非常に面白いです。

具体的な仕事内容

私は広報としてメディアの方々へのリーチを担当業務にしつつ、事業全体、バックエンドの業務も幅広く行っています。

当会は暗号資産、パブリックブロックチェーン(最近だとWeb3という単語を耳にされたことのある方もいるかもしれません)を活用した事業環境の整備と健全な発展をミッションに活動しています。

主な事業として「会員」の皆様が中心となる「分科会」、「勉強会」、「ネットワーキング」を柱にしており、我々「職員」により構成される「事務局」はその後ろ支えを担います。
分科会事業では会員の方々が各種テーマに沿って議論や成果物作成を行っていただくための支援を行う立場となります。オンラインミーティングの会議運営、省庁や政治家の方々との会合設定、政策や制度に関する提言・研究資料などの成果物の作成から公表までを円滑に行えるように支援いたします。
勉強会事業ではその時々で暗号資産、パブリックブロックチェーンの分野でホットなトピックから会員の皆様の知見向上に役立つ企画を取り上げ、毎月オンラインウェビナーを開催しています。職員でテーマについて意見を出し合い、企画し、運営しています。
ネットワーキング事業では、数か月に一度懇親会を企画し、会員の皆様の交流を深め、事業環境の整備や各社のビジネス拡大につながる機会をご提供しています。

また、私の担当の広報業務としてメディアの方々とのコミュニケーション、取材の設定や、様々な会合やイベントの撮影、そのほか業界イベントに参加することで事業者の方々の現場の意見、課題収集なども行っています。

会社の雰囲気や環境

新しい業界かつ職員としては4-5名で運営していることもあってスピード感がありフットワークが軽く、やりたいと思ったことを気軽にトライさせてくれ、それをきちんと評価してもらえる環境だと思います。

勉強会の企画もいろいろと実施させていただきましたし、最近公表した会計処理に関するレポートも担当させていただきました。コロナ禍で開催できなかった懇親会を復活させたのも職員発案によるもので、今や協会の中心となる事業として会員の皆さんに好評をいただいています。

今後の目標

暗号資産分野は2020年ごろまではその技術の面白さや環境整備を訴えても、「怪しそう」、「投機である」というイメージからなかなか伝わりませんでした。

しかし、2021年ごろからNFTの活用が進み、web3というワードの助けも借りながら、そのイノベーションに対して期待を寄せていただけるようになりました。今では自民党の先生方や省庁の方々が一緒になって、産業発展について真剣に考えていただいています。
そのご支援もあり、2023年からは通信事業者、ゲーム会社、エンタメ事業者など皆さんもよくご存じの企業様が数多く参入され、大きな注目を集めています。

ブロックチェーン上のデジタル資産は様々なサービスに活用いただける可能性を存分に秘めていますが、そのためには税制や暗号資産交換業該当性の明確化など、整備すべき制度設計が残されています。これらの環境整備のために一緒に議論いただける事業者様を巻き込んで、面白いプロダクトが輩出できる分野にしていきたいと考えています。

仕事でのやりがい

当会の分科会は、会員各社の役員の方々や、今まで業界を作られてきた大手法律事務所の法律家の方々など、この分野の一線級の方々を中心として議論していただいています。

皆さんの深い知見もさることながら、その熱量に圧倒されます。協会の活動はボランティアで取り組んでいただいているにも関わらず、この分野の発展に向けて、本業の傍ら多くの時間を費やしていただいています。プロフェッショナルの方々の、業界を作っていこうとするモチベーションの高さは頭が下がる思いです。事務局にも大変親身になっていただいています。

実際にNFTビジネスに関するガイドラインをいち早く策定したこと、2023年の改正資金決済法の施行でパーミッションレス型の電子決済手段(ステーブルコイン)が扱えるようになったこと、同年の税制改正で自社発行暗号資産の法人税に係る期末時価評価課税の適用除外が定められたことなど、業界の最前線で制度作りとその深い議論に携わることは、当会でしか体験できない非常に大きなやりがいです。

失敗談やそれを乗り越えた方法

専門的な議論が多く、分野自体も技術の深い議論が多いので入職当初は理解が追いつくのに苦労しました。

技術、法律に関するわかりやすい専門書があるのでそれらを参考にしつつ、最近は動画やSNSでの情報も充実しているので、これらを活用して勉強していきました。

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